KotoeriRomaji.plist (ことえりローマ字かな変換テーブル) 変換ツールをリリース
ことえりのローマ字かな変換テーブルである KotoeriRomaji.plist と、ローマ字に対応するかな文字列のタブ区切りテーブルファイルを相互に変換するツールが出来上がったので公開します。 これは KotoeriRomaji.plist もしくは MsimeRomaji.plist を人間が読みやすいローマ字かなテーブルに変換、 もしくは逆にローマ字かなテーブルからことえりの plist へ変換するコマンドラインツールです。 もともとは、 Dvorak 配列でか行を c で入力できるように、 つまり ca ci cu ce co で か き く け こ を入力できるようにするために作りました。 カスタマイズしないことえりだと ca ci cu ce co は 「かしくせこ」 になってしまいます。
各 plist は Mac OS X 10.5 および 10.6 は、
/System/Library/Input Methods/Kotoeri.app/Contents/Resources
の下にあります。 10.4 は
/System/Library/Components/Kotoeri.component/Contents/Resources
の下です。
安全のため MsimeRomaji.plist に対する plist を生成するようにしています。
KotoeriRomaji.plist 用の plist にするためには、
plist 先頭の
<string>MsimeRomaji</string>
を
<string>KotoeriRomaji</string>
に書き換えてください。
また、必ずバックアップをとってから変更を行ってください。
plist からローマ字かなテーブルへ変換するには plist2romaji コマンドを使います。 ローマ字かなテーブルから plist へ変換するには romaji2plist コマンドを使います。
基本的には次のように使います:
plist2romaji -o MsimeRomaji.romaji MsimeRomaji.plist romaji2plist -o MsimeRomaji.plist MsimeRomaji.romaji
オプションに --help を指定すると簡単な使い方が表示されます。
ローマ字かなテーブルはタブ区切りファイルになっています。 記述の仕方はサンプルの MsimeRomaji_Dvorak.romaji を参考にしてください。 小さい 「っ」 に関しては 3 カラム目に t をおくことに注意すれば、 すぐに理解することができると思います。 たとえば次のように記述します。
cc っ t ca か ci き cu く ce け co こ cya きゃ cyo きょ cyi きぃ cyu きゅ cye きぇ cha ちゃ chi ち chu ちゅ che ちぇ cho ちょ cwa くぁ cwo くぉ cwi くぃ cwu くぅ cwe くぇ
plist ファイルを置き換えたら、 ことえりの環境設定の入力操作ボックスで、 「Windows 風のキー操作」のチェックをオン・オフしてください。 MsimeRomaji.plist を置き換えた場合はチェックをオンに、 KotoeriRomaji.plist を置き換えた場合はチェックをオフにします。 必ず一度オン・オフを切り替えてからチェックをどちらかの状態に戻してください。 これで設定が反映されない場合は、 一度ログアウトしてからログインし直すか、 Mac を再起動してください。
余談ですが、 KotoeriRomaji.plist/MsimeRomaji.plist は結構怪しいですねえ。 「zyi」 に 「じぃ」 と 「じ」 が割り当てられてたり (「じぃ」が優先される)、 「zyy」 と 「jyy」 が消えてしまったり。 「zyhi」 または 「jyhi」 で 「ざ」 になるとか (残念ながら romaji2plist では変換できないけど)、 なんか日本人が定義したんじゃないんじゃないかと疑念がわくことよ。
それと個人的には 「ゐ」 「ゑ」 は 「wyi」 「wye」 ではなく 「wi」 「we」 に割り当ててもよかったんじゃないかと思う。
なお、 plist2romaji で変換したローマ字テーブルをそのまま romaji2plist で plist に変換しても元のファイルとまったく同じにはなりません。 これは内部構造の問題なのですが……。 ちょっと手抜きと言えば手抜きでしょうか。