入れ墨をヘナで入れるとは

アメリカのテレビドラマを見ていたら、 大まかに言ってこんな会話があった。

「入れ墨を消したことある?」 「あるわ。 レーザーを使って。 最初の男の名前だった。 今度男の名前を入れ墨する時はヘナで入れるわ(笑)」
このヘナというのは何か。


ヘナの花


ヘナ・パウダー

実はこれ、 日本では染髪に使われるヘナ(Henna)のこと。 アメリカやイギリスではヘナタトゥーと言って入れ墨にも使われるんだね。 でも普通の入れ墨と違って、 2〜3 週間で消えてしまう。 だから「ヘナで入れる」というのがジョークになるわけだ。

10 年程前ロンドンに旅行した時、 広場のフリーマーケットとかで、 ヘナタトゥーを入れる出店が沢山あって興味津々だった。 さすがに入れなかったけど。

タトゥーと言ってもヘナは、 乾燥したヘナの実をパウダーにしたものを水で練ってペースト状にしたものを、 タトゥーを入れたいデザインに肌に乗せていくだけ。

2〜3 時間して乾燥するとヘナの汁が十分に肌にしみ込むので、 取り除くとオレンジ色の痕がタトゥーのように浮き上がるのである。


ヘナペーストをデザインする


乾燥を待つ


ヘナペーストを取り除いて出来上がり

もちろん肌が敏感な人は炎症を起こしかねないので、 ちゃんとパッチテストしてから使うことをお勧めする。


The Art of Henna: The Ultimate Body Art Book

上の写真は 「The Art of Henna: The Ultimate Body Art Book」 という本から引用した。 ロンドンから帰ってから取り寄せたのだけれど、 この本は単にヘナ・タトゥーの紹介をするだけでなく、 ヘナ・タトゥーのキットになっている。 ヘナ・パウダー、 チューブ入りのヘナペースト、 ステンシル(型紙)がついていた。


ステンシルを使っているところ


デザインの例

また、いろんなデザインの例も載っている。 ただ、 どれもこれも複雑すぎるデザインなんだが。

デザインは、 もう一つ取り寄せた 「The Art of Mehndi」 という本の方が参考になった (残念ながらすでに破棄してしまったが)。 ヘナは別名メヘンディとも言うらしい。 この本には、 著者が施したアメリカのセレブのヘナ・タトゥーの写真が紹介されていた。 マドンナやリブ・タイラーなんかは手だけでなく額にもヘナ・タトゥーを入れていたな。