The Rite of Placing a Dead Body in a Coffin

午後 2 時、納棺。 1 時頃雷がとどめき豪雨が降ったが 1 時半頃にはぴたりとやんだ。 十五分前に叔父宅へ行ったらすでに始まっていた。

もう着物を着せていて、 草鞋、 脚絆、 手っ甲をつけて旅支度をさせるところ。 脚絆と手っ甲の紐は縦結びのま結び (結び切り) にする。 三途の川の渡し賃の六文銭を印刷した紙を、 紙の財布に入れて懐深くにおさめる (地方によっては十円玉を代わりに入れるところもあるそうだ)。

敷布の端を男の人たちで持って持ち上げて棺桶に入れる。 出来合いの白木の杖を入れようとしたが、 家族が用意した杖があるのでそちらに。 それと、 いつも好んではいていた内股に継のあたったジーンズと、 半袖のシャツも一緒に体にかぶせるようにして入れる。 お金が好きだったからといって、 百円札の入った革の財布をいくつか入れようとしたが、 これはくっついてしまって焼けないからと入れることが叶わなかった。

窓際に祭壇を作った。 組み立てるのに少し手間取る。 二段目の棚の噛み合わせが少し固くなっていた。 上から強くたたいて無理矢理はめ込んだ。 今日は男手があってよかったけど、 来年の新盆の時とかには苦労しそうだ。

遺影は二段目に飾ったが、 叔母の姉は絵に描いたみたいだとつぶやいていた。 最近撮った写真は痩せていて嫌だと叔母が言ったので、 だいぶ前の写真に良く着ていたシャツを合成したもの。

その後、 棺を祭壇の前に持っていって (棺の下にはキャスタがついていて簡単に移動できるようになっていた)、 蓋を閉める。 中に花を入れたり、 ふたを釘で打ったりするのかと思ったらそんなことはしなかった。

ものの一時間くらいで終わるのかと思ったら、 もう 4 時を過ぎていた。