立川志の輔独演会とおもいきやもう一人


本日の演目

14:00 会場の予定が、 設営にちょっと押したらしく 14:10 の開場。 中に入ると太鼓の音が、 「どんどん、 どんと来い」 と言っているように迎えられる。 ちなみに、 講演が終わった時に鳴る太鼓は、 「でてけ、 でてけ、 がらがら」 と鳴っているように聞こえた。

14:30 定刻に開演。

出来心 -- 立川志の春

まくらは、 よく職務質問されるという話。

最近職務質問された時は、 ちょうど志の輔師がベトナム講演のお土産に塩を持って帰ったのを、 知り合いにお分けするのに小分けにして持っていたそう。 そのため、 小さいビニール袋に入った白い粉が大量に、 一抱え程あったためどうなるかと思ったとか。

噺は、 泥棒に向いていない泥棒が泥棒をする噺。

噺はよどみなくすらすらとしゃべっていて聞いている分には気持ちがよい。 だがそのせいか、 つるりとしていすぎて笑うとっかかりが少なかった。 もっと登場人物にメリハリを付けてキャラを立てるといいんじゃないかな。

ただ人物によって顔の表情がくるりと変わるのは結構よかった。 泥棒の親分や、 大家のご面相はなかなか迫力があったよ。

異議なし! -- 立川志の輔

まくらは、 どうもこの会場がしっくり来ないという話から、 シンガポールベトナムの講演の話。

昨年までは、 演劇用の舞台で落語をしていたのだけれども、 今回はよりお客の入る音楽会用の会場で行った。 でも音楽会用で舞台の奥に高座が設置されたため、 落語にはお客との距離が遠すぎる、 10 列目ぐらいまでのお客さんにはいいのだが…と。 そこで急遽、 落語界で親しくしている人をゲストとして呼びましたと、 サプライズゲストの予告。 はて一体誰なのか。 まあ、 朝携帯で急に電話して呼びつけられるくらいの人なので深く詮索はせず。

噺は、 最近ひったくりなどが出没して困っているマンションの管理組合が、 エレベータに監視カメラを取り付けようと会議を催す噺。 監視カメラのメーカーの営業を呼んで、 どれを取り付けるかと話し合いをしようとしたまではよかったが、 あまりの値段の高さにだんだんと話が迷走していく。

ちりとてちん -- 春風亭昇太

サプライズゲストに誰が出てくるかと思いきや、 まさかの春風亭昇太。 土曜日のさわやかな朝に呼びつけられたというくらいだから、 どんだけ弱みを握られているんだと思いきや、 年齢は離れているものの同期で相当親しい間柄なんだそうである。 それでちょうど年に何回もない貴重な休日の最終日だったそうだ。

噺は、 こちらの好意にケチばかりつけるやつに、 食通だろうとおだてて、 先月から置いてある残り物のカビの生えた豆腐を、 台湾からの到来もののちりとてちんだといって食べさせようとする噺。

仲入り

長唄三味線 -- 松永鉄九郎

ねずみ -- 立川志の輔

前の三味線を受けて三味線の話から旅の噺へ。

小さな子どもに声をかけられ、 仙台一大きい宿屋とら屋の前にある、 仙台一小さい宿屋ねずみ屋に泊まった名工・左甚五郎。 人は良いが腰が抜けている主人と、 気だての良いその子どもの不遇な話にほだされて、 一晩かけて福ねずみを彫り上げて魂を込める。 実は、 ねずみ屋の主人は、 かつてとら屋の主人だったのだが、 腰の怪我をしたために、 継子いじめをする後妻と内通した番頭に追い出されてしまったのだった。

甚五郎が彫ったねずみは、 生きて動くと評判になってねずみ屋は活況を呈す。 しかし、 とら屋の後妻と番頭は面白くない。 そこで…。

16:30 終演の予定が 30 分押して 17:00 になるという熱演でした。